『チェルノブイリ』の事故の悲惨さを徹底考察!東海村JCO臨海事故についても解説

作品情報

 

 キャスト

     

    監督ヨハン・レンク
    主な出演者

    ジャレッド・ハリス

    ステラン・スカルスガルド

    エミリー・ワトソン

    ポール・リッター

    主な登場人物

    ヴァレリー・レガソフ

    ボリス・シチェルビナ

    ウラナ・ホミュック

    アナトリー・ディアトロフ

     

    あらすじ

     

    旧ソビエト政府に調査を委任された科学者をジャレッド・ハリス、ゴルバチョフ書記長に現場の対応を任された副議長にステラン・スカルスガルド、事故の真相解明に奔走する核物理学者をエミリー・ワトソン。ハリウッドで活躍する3人の実力派キャストが、物語の中心人物たちを重厚に熱演。廃炉となったリトアニアの原子力発電所でロケを敢行し、未曾有の事故をリアルに再現した衝撃の実録ドラマ

     

    なめこ汁の考察感想

     

    結局死ぬのは何も知らない末端の作業員

     

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    このドラマの一番悲しいところは、末端の作業員の描写にあります

     

    結局いつの時代も上層部のしりぬぐいをするのは実際に作業をしている作業員ですが、特にこのチェルノブイリという事故現場では顕著でした。

     

    事故当時のソ連(今現在もだが)は体裁を非常に気にしていました。他国よりも強国であるため、日夜技術の進歩に躍起になっていたソ連では失敗は許されなかったのです。そしてこの体裁が奪われずに済むはずだった命をも奪っていったのです

     

    そもそもこの事件は起きなくてもいい事故でした。体裁を良くするため上層部が決めたことを中間管理職の人間が安全の"あ"の字もなく無理やり推し進める中で、少なすぎる時間と上からの圧力にNOと言えない状況が招いた完全なる人災でした。

     

    それだけではなく、事件後ソ連の原発の欠陥を示す文章を隠ぺいしたという事実が明るみになりました。国力を大きく見せようとする陰で、国力を支える土台はいつの間にかガタガタになっていたのです。そしてその土台が崩れたのがこのチェルノブイリ原発発電所事故でありました。

     

    このドラマでは事故を通してソ連全体の国としての脆弱さを教えてくれましたし、いつの時代も体裁を気にして打開に遅れ、死ななくていい人間が死ぬという構図は変わってないとも感じる一幕でした。

     

     

    生体ロボットという恐怖

     

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    今じゃ確実に刑事罰に問われるやり方「生体ロボット」やっていることは勝利のために死にゆく「神風特攻隊」と相違ないです。

     

    "人体にどれだけの危機があるか""どれだけのリスクがあるか"おそらく詳しく話されていない若者を集め、危険すぎる場所にて働かせ、炭鉱夫などはそもそも当初どこに行かされて何をやらされるか教えられていなかった事実もある。もちろん初期対応の消防隊や警察官も何も知らされずほとんどが死んでしまいました

     

    すべての人員は上層部から見たら使い捨てなのです。作中で「生体ロボット」と明言されていたのは”黒鉛”を屋根から落とす作業員についてだけでしたが、そもそも事態の収束に関わった人間が全員「生体ロボット」扱いで扱いであったのは拭える事の出来ない事実です。命の重さについて考えさせられる描写でありました。

     

    東海村JCO臨海事故

     

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    日本でも似たような事故があったことはご存じでしょうか?

     

    その名も「東海村JCO臨海事故」

     

    1999年9月30日に茨城県那賀郡東海村にある株式会社JCOの核燃料加工施設で発生した臨界事故です。東日本大震災が起きるまでは国内において「はじめて&最大」の臨界事故でありました。

     

    実はこの事故もチェルノブイリのように杜撰すぎる程杜撰な作業工程管理で起きた事なんです。本来は臨界事故を防ぐための作業工程において正規マニュアルが存在するのですが、JCOは普段から安全より効率を重視した「裏マニュアル」を使用し、さらにその裏マニュアルとも違うやり方を事件の当日には行っていたそうです。

     

    安全を無視し、効率を追い求めた末路がこの事件というワケですね。

     

    当時のニュース映像

     

    この事故で2人が死亡、被爆者は667名と言われています。又この事故でもチェルノブイリ同様に何も知らずに駆け付けた救急隊が被爆するなど、情報伝達の不備で二次被害が発生していました。事故の収束後、会社や所長らが起訴され、JCOは罰金刑、被告人6名に関しては執行猶予付きの判決となり、現場で作業していた唯一の生存者である作業員も有罪となりました。

     

    チェルノブイリなどの臨界事故が依然起きているのにも関わらず、慢心と利益追求で安全をないがしろにした結果、奪われる命は非常に重たいものであると再認識する必要でありますね。

     

    映画『Fukushima 50』の公開

     

    本編には津波の映像があります

     

    東日本大震災での福島第一原発事故を舞台に活躍した現場作業員たちの奮闘を描いた作品が3月6日に公開します。かなり期待している作品なので、観に行ける方はぜひ観に行きましょう!!

     

    最後に

     

    なめこ汁
    私も東日本の時に東北にいて被災しましたが、いざ当事者になっても放射性物質の怖さは認識しにくいです。
    ですので、このようなドラマは後世に語り継がれるべき知的教材になりうると考えています!!

    以上、なめこ汁がお届けしました!!

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