感情移入が1mmもできない稀有な作品、しかし映像としては最高

あらすじ

初めて月に降り立った人間で知られている。アームストロング船長に焦点を当て、家族の存在や月に行くことの困難さ、夥しい数の犠牲を払ったアポロ計画についてシリアスに映像化した本作。「ラ・ラ・ランド」「セッション」でおなじみのデイミアン・チャゼル監督作品である。


映画『ファースト・マン』特報

感想

とにかく、情報を映像化しただけの映画であった。

本作のメガホンを取ったデイミアン・チャゼル監督作品の特徴として、作品に引き込む映像の作りが非常にうまい反面、登場人物に感情移入させる事を苦手にしている節がある。本作ではその悪い点が色濃く出ていた気がする。

ニール・アームストロング

この作品の主人公であり、初めて月に降り立った一人である彼は文章上では「寡黙な男」「高潔な男」と書かれ、人間的に面白みに欠けあまりに自制が効きすぎるために感情が高ぶる事があまりないともいわれるほど、感情の起伏の少ない真面目人間であると言われている。本作ではその評判通りの「静かの男」の描写がされていた。

何を伝えたいの?この映画

この作品は結局何を伝えたいのか分からなかった。

当初アームストロング船長の心情描写について克明に描写する中で葛藤や任務に対しての難しさ、そして家族との軋轢など、アームストロング船長のあまり周知されていない素顔や心情を映画として発信してくれるのかと思っていたが、実際はそうではなかった。

劇中でもただただ寡黙であり、自分自身の内情や心情を全く吐露してくれなかった。悔しがるシーン、悲しむシーンなどはあったものの本人の口から言葉として語られるシーンは少なくどちらかというとアームストロング船長の物語ではなく、アームストロング船長を知る人から聞いたような物語になっている。出発直前の家族との会話でもなぜ彼がこのような行動をとっているのか、何を思っての発言なのか、非常に読み取りにくく彼が家族に対して抱いている心情などを掴めなかった。原作の本人著書で描かれているドラマをカットしているため仕方がないが正直、面白くはない。

「wikipedia」に書いてある情報を最高のキャスティングと最高の映像に乗せて映画化したようなそんな作品になっている。

別の見解

www.mariblog.jp

この記事の作者様の発想が非常に面白く、あくまで映画としてではなく芸術作品のような感触をこの作品から受けていると知って、私自身まだまだであると感じた

これまで私は映画などのエンタメを芸術だからといって分かりにくくポエムのようにするのは苦手だった。それはただのオナニーであるからだ。しかしオナニーであるからこそ、その監督や脚本家の色が嫌なほど滲み出てきて唯一無二な作品ができるのではないかと思った。

そしてそれが新たな映画の見かたを教えてくれて自分の視野が広がるのではないかと考えたため、この映画を上記の記事のように考えられるきっかけをくれた作者様に感謝である。

映画への固定概念をいつのまにか持っていたのかもしれない。

この作品に出てくる大好きな3人の俳優について軽くご紹介(別記事で詳しく)

  • カイル・チャンドラー

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  • ジェイソン・クラーク

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  • パブロ・シュレイバー

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また別記事で詳しく話すため紹介程度に留めておくが、彼らの演技は悪役良い役どちらとも素晴らしく、作品をよりいいものと導いてくれる素晴らしい俳優である。私的には戦争映画に映える俳優であると思っているため、今後彼らが出る映画の紹介などもしたいと思う。

【おすすめ度】

☆☆☆☆

正直面白くはない。心理描写が乏しく感情移入できないため物語として楽しめるものではなかった。しかしニール・アームストロング船長を史実的に表した作品としては非常に優秀で、特に月面へ降り立ったシーンについてはこれ以上ないぐらい綺麗であり神秘的で、一緒に月にいるかのような息の詰まり方を感じるほど素晴らしいものであった。

ともあれ物語を期待している人には非常に退屈でつまらないものとなっている。私自身もつまらないと感じてしまった。しかし月の映像だけは本当に綺麗なのでそこのシーン目当てに鑑賞してもいいかもしれない。ある意味要チェックである。

ファースト・マン (字幕版)

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著作・なめこ汁

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