傑作『ゲット・アウト』の評価と主題に込められた”黒人差別”についての考察

作品情報

キャスト

 

監督ジョーダン・ピール
主な出演者

ダニエル・カルーヤ

アリソン・ウィリアムズ

キャサリン・キーナー

ブラッドリー・ウィットフォード

ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ

主な登場人物

クリス・ワシントン

ローズ・アーミテージ

ミッシー・アーミテージ

ディーン・アーミテージ

ジェレミー・アーミテージ

 

あらすじ

 

ニューヨークに暮らすアフリカ系アメリカ人の写真家クリスは、ある週末に白人の彼女ローズの実家に招待される。若干の不安とは裏腹に、過剰なまでの歓迎を受けるものの、黒人の使用人がいることに妙な違和感を覚える。その夜、庭を猛スピードで走り去る管理人と窓ガラスに映る自分の姿をじっと見つめる家政婦を目撃し、動揺するクリス。翌日、亡くなったローズの祖父を讃えるパーティに多くの友人が集まるが、何故か白人ばかりで気が滅入ってしまう。そんななか、どこか古風な黒人の若者を発見し、思わず携帯で撮影すると、フラッシュが焚かれた瞬間、彼は鼻から血を流しながら急に豹変し、「出ていけ!」と襲い掛かってくる。“何かがおかしい”と感じたクリスは、ローズと一緒に実家から出ようするが・・・。


 

なめこ汁の評価

 

なめこ汁
10/10点

 

良い点

雰囲気ホラー映画の傑作と言ってもよいでしょう。細かな違和感が大きな違和感に変わり、何故か穏やかな光景が怖くなってしまうような演出には感動するしかありませんでした。

徹底的に無駄なシーンをカットし、綿密に練り上げられた”脚本演出演技”を最高のパフォーマンスで映像化した結果、ホラー界に名前を刻み込む作品が生まれたのだと思います。

R指定でありながら180億円の興行を叩き出すだけの魅力は確実に持っていましたね。当たり外れが多いホラー映画ですが、この作品は数少ない「何回も見られるホラー映画」でした。

とにかく、観てくださいとしか言いようがありません。観ても絶対に後悔しないとなめこ汁が保証します。

 

悪い点

特に観ていて不愉快な点は無かったです

 

なめこ汁の考察

映画の主題

 

https://bit.ly/3al49qK

 

白人が黒人に対して潜在的差別意識を持っているという作品として非常によくできた作品でありました。

本作の内容は黒人の肉体的優位に憧れるリベラル白人が持つ誤魔化しを暴くような内容です。

この映画はそれを黒人オークションとして再現しており、現代の黒人への潜在的差別意識を如実に表していると感じました。

アメリカ大陸に白人移植以降、常に白人が握っていた上位層の席には徐々に黒人が入り込んできており、NBAを初めアメリカのスポーツ界やHIPHOPJAZなどのUS音楽シーンでは黒人の活躍が目覚ましいです。

リベラル白人は表層的にはそれを褒めたたえていますが、実は内側では黒人に対して醜い嫉妬心を抱いている人もいるかもしれません。

「黒人なのに」と考えている人の中には表向き黒人への平等を謳っている可能性も高いのです。

このように目には見えない危険で無意識な差別を「ゲット・アウト」は見事に描き切っています。

  

ピール監督はインタビューで

何年も前、白人の女性とつき合っていた時に、彼女の両親に会いに行ったことがあった。ものすごく、怖かった。かすかなことであれ不快なことを誰かに言われる、あるいは何らかの形で、招かれざる感じを覚えるんじゃないかと。そうした恐怖がその通りになったということはなくて、その家族を責めるわけでもないけれど、実際、私は怖かった。それが今作のプロットとなった

 

と言っています。彼は比較的白人に囲まれている家庭に育っていますが、それでも感じざるを得ない「黒人的な感覚」があるのでしょう。

巷では黒人の若者が白人の警察官に射殺される事件が発生したりしていますが、白人の中にも「黒人だから」という発想に至っている人がいるのでしょう。

オバマ政権からトランプ政権に代わって、見えない人種差別より見える人種差別がやり玉に挙げられることが多くなりました。

実に危険なのは、その陰で蠢く「見えない人種差別」だということをこの映画は教えてくれた気がします。

 

最後に

 

なめこ汁
もう一回見たい
以上、なめこ汁がお届けしました!

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