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あらすじ

保険詐欺の被害に遭った未亡人(メリル・ストリープ)が、独自の調査を続ける中で知ったのは、世界各国の大富豪の資産隠しに手を貸している2人のうさん臭いパナマ在住弁護士(ゲイリー・オールドマン、アントニオ・バンデラス)の存在。

(Netflix公式より引用)


『ザ・ランドロマット -パナマ文書流出-』予告編 - Netflix

今回はこの映画を使って、感想ではなく「信用」と「パナマ文書」について分かりやすく解説していく。付け加えて間違っている知識等があれば指摘していただけると嬉しい。

 信用について

理解を深めるために最初に「信用」について話したい。

現在世界には数々の「信用」の形がある。

劇中の言葉を借りるなら

「商品、ローン、証券、債券、ファンド、ファンズ・オブ・ファンズ、先物、株式、デリバティブ、証券化債権、空売り、マージン・コール、金融商品・・・など」

もっと分かりやすく、皆さんは普段の生活においてモノを買うときに金属のコインや紙切れ、電子データを利用していると思う。

これは物々交換が主流であった時代からすれば考えられないが、

交換したいモノ」ではなく介在する「別のモノ」に「信用」を与え、その「信用」を利用してスムーズな商取引を行っている。

なぜこのような取引を行っているのかは、例を見れば一発で理解できる。

ある林業者が車を100台売ってほしいと来店し、その対価として大木1000本を持ってきて「これと交換してくれ」といったところで、たとえ同じ価値でも収納スペースもないし邪魔だし「困ったなぁ」となってしまう。さらにその大木を車業者が他の価値に変えるのも難しい。

しかし「信用」が介在すれば、小切手一枚で車100台を購入できる。

というわけだ。非常に取引が円滑に進む。

そして「信用」というのは『国』や『企業』が担保することによってはじめて価値が生まれるものであり、我々も日本円や米ドルなども国が発行している信用できるツールであるから、自分の商取引の間に介在させているのである。

極論を言えば、「日本」という国がなくなったら日本円はただの紙屑になってしまうわけである。

さて、この劇中に出てきた一人の主人公はその「信用」に騙された被害者の一人である。

旦那をボート事故で無くし、その保険金で新しい生活をしようと考えていたわけだが実際にその保険会社は書類上だけの存在で、実体はハリボテであった。つまり保険料も払われないし、払っていたお金も戻ってこない。ただただ損しただけである。

そんな人々がこの作品には多々でてくる。「信用」は便利であるが、その「信用」は果たしてどこまで「信用」できる物なのか。この紙切れは本当に価値があるのか?そんな問いが生まれてくる。「信用」とは便利な反面リスクも多分に含んでいるものとして認識を改めたい。

そして物語の主体となる「パナマ文書」はそんな「信用」の概念を揺るがした大事件だったのである。

 「パナマ文書」=脱法脱税

大企業などが、税金を“節税”する方法として、税金の安い土地に会社を置く、またはそこを介して取引をするという方法がある。いわいる資産隠しである。

例として米国デラウェア州ウィルミントン市は「租税回避地」として知られ、この市に所在する2階建てのビルに31万社が存在している。もはやオフィス内が四次元である。

このような場所は「タックスヘイブン」と呼ばれており、資産を隠し税金を誤魔化す場として優秀な場所であるがゆえに、企業の税金対策として実体がない企業を書類上に作りそこに資産を隠して高い税金を回避することができる場所でもある。

税制の穴をぬって、租税を回避できる「脱法脱税」である

(タックスヘイブン対策税制があるため現在は難しいらしい)

とにかく我々一般人が10円や100円の税金で四苦八苦している中で、大企業や政治家は巨額の税金を回避している状況って普通にナンセンス。ちゃんと自分の国に適切な税金を納めてほしいものだ。

結局劇中にも出てきたように、下に行けば行くほどおびただしい程の被害者が出てくるわけで、巨大すぎる格差が生まれる事には違いないのだから。

 まとめ

まとめると「パナマ文書」は「合法的な脱税」で税金を誤魔化している人間たちの情報が記載されている文章である。これには日本の企業の名前を数多く記載されているなど、名実ともに世界に激震が走った文書であった。

【おすすめ度】

☆☆☆☆☆☆

この作品を見て、「パナマ文書」の前知識ゼロの人がどれだけ楽しめるかは分からないが、案内人のオールドマンたちがコミカルに説明してくれるので比較的優しい映画だったのは間違いない。「マネーショート」よりは簡単だった気がする。ただ本件の知識を少しだけ持っておくと話の全体がつかみやすいのでは?と感じた作品であった。

つまり世界的な情報流出の「パナマ文書」を理解するきっかけとして、視野を広げるきっかけとして、この作品を見るべきなのかなぁとは考えている。

著・なめこ汁

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